山椒の栄養と健康効果

山椒の辛味

 

山椒と言えば「山椒は小粒でもピリリと辛い」という文言がすぐ頭に浮かぶでしょう。この特徴的な山椒の辛さやしびれについてですが、実は山椒というのはそれ程辛くないことが研究の結果でわかっていのです。これはちょっと驚きです。

 

には「サンショール」という辛味成分が含まれ、これが独特な作用をしています。ちなみに唐辛子の辛味成分は「カプサイシン」ですが、この辛さと値で比較すれば山椒の「サンショール」は約200分の1しかないのです。それでも山椒が「辛い」となるのは、山椒にはこうした辛み以外に舌をしびれさせる独特な機能があるからです。

 

その機能は「9ボルトの電流が舌に流れる」ような「しびれ」であり、山椒を食べるとこれを感じるのです。つまり、山椒の場合は、味覚に加えて触覚も刺激するというわけです。山椒のサンショールはこれによって味覚自体が鋭くなって味に敏感になるようです。

 

通常は舌に味を感じると、味覚野に信号が送られますが、山椒の場合は、味覚野と触覚の両方に信号が送られ、舌の感覚も敏感になり、食べ物の味を強く感じるのです。こうして山椒の驚きの効能が発揮されます。

 

味覚が鋭くなると減塩効果があり、ピリピリする刺激によって食欲増進にもつながります。ちなみに厳密に言えば、山椒の辛味成分は「サンショール」と「サンショウアミド」であり、香り成分は「ジペンテン」、「フェランドレン」と呼ばれる物質です。消化促進作用、鎮痛作用、消炎作用などのいろいろ効果があります。効能については後述します。