山椒の栄養と健康効果

山椒が含まれた医薬品

 

健康効果の高い山椒は医薬品にも配合されています。「大建中湯」はその代表的な漢方の医薬品で、製品例としては、ツムラお大建中湯エキス顆粒(医療用)、コタローの大建中湯エキス細粒などがあります。

 

これは腹痛やお腹の張りをやわらげるための漢方薬で、体をあたため、胃腸の調子を改善します。また、体力がなく、冷え症でお腹をこわしやすいというような人にも向いています。

 

漢方薬なので自然の草や木からとった「生薬」の組み合わで、大建中湯のばあいは人参(ニンジン)、山椒(サンショウ)、乾姜(カンキョウ)の3種類です。

 

「人参」は滋養・強壮作用があり、「山椒」と「乾姜」が胃腸の働きを改善します。使用にあたっては、基本的に漢方薬は食前、食間(空腹時)に飲みます。顆粒の場合は、お湯で溶かすと飲みやすくなります。人によっては食後でも良いようです。

 

胃下垂、胃アトニー、弛緩性下痢、弛緩性便秘、慢性腹膜炎、腹痛を改善にも効果があります。「当帰湯」も漢方薬です。製品例ではツムラの当帰湯エキス顆粒(医療用)が有名です。「当帰湯」は、体をあたためて痛みを緩和する作用があります。特に胸痛、胸背痛、肋間神経痛、腹痛などに適応し、冷え症で顔色が悪く、体力もあまりないというような人に向いています。

 

当帰湯の構成生薬は、当帰(トウキ)、桂皮(ケイヒ)、芍薬(シャクヤク)、半夏(ハンゲ)、厚朴(コウボク)、人参(ニンジン)、黄耆(オウギ)、山椒(サンショウ)、乾姜(カンキョウ)、甘草(カンゾウ)の10種類で、主薬となる「当帰」は、血行、貧血症状の改善と、体をあたためる作用があります。